まだブン(บุญ)[功徳]がない
ウドンタニー駅の白タク
2015年年末に、タイ東北部・イサーン地方南東の都市であるウボンラーチャターニーにある、ウボンラーチャターニー駅から、奥さんの実家のある、ロイエット県スワンナプーム郡まで、公共交通である、バスを使って移動することにしました。
ウボンラーチャターニー駅は、ウボンしの南側の街にあり、ロイエットへ行くバスが立ち寄るバスターミナルは、ウボンラーチャターニー市の北側に位置しています。
そのため、駅からバスターミナルへは、タクシーを利用することにしました。
列車を降りると、ホームから、タクシー運転手たちが、「俺のタクシーに乗らないか?」と、声をかけてきます。
正規のタクシー・メーターも待機していますが、駅を出たところで声をかけてきた30才台位の兄ちゃんが、「バスターミナルまでは約15Km、1Km10バーツで 150バーツで俺の車に乗らないか?」と、声をかけてきました。
リーズナブルなことを言うし、ガイドブックにも、駅やバスターミナルは市内から離れていると書かれていたので、そんなもんだろうと思いました。
土地勘のない外国人と見るとぼられたり、メーターを使って遠回りされて高い料金をとられることもありますが、あらかじめ交渉で料金を決めておけば、安心です。白タクだったので、何かのトラブルに会うかもしれませんが、そんな悪党にも見えなかったので、お願いしました。
このお兄ちゃん、髪の毛を、白色・青色に染めて、腕にはチェーンをぐるぐる巻きにして、はでなTシャツと破れたジーンズを履いた、ロックンローラーのようないでたちでした。
タクシーでの会話:日本はいい国
タクシーに乗って話をすると、まず、どこから来た外国人? 日本人か? と、聞かれます。
日本人だとわかると、『日本はいいところですね、桜や富士山があって。。。そして、日本製の車は上等です』と、いうような話になります。
「車はきちんとマナー良く運転し、ゴミも落ちていないキレイな国でしょ」と、言ったので。
「日本に行ったことあるの?」と、尋ねたら。
「ヤン・マイ・ミー・ブン(ยังไม่มีบุญ)。先輩から聞いた話です」と、答えが帰ってきました。
ヤン・マイ・ミー・ブン とは、日本語に訳すと『まだ、ブン(บุญ)がありません』となり、このブンはよく「功徳」という日本語に訳されます
タイ日大辞典によると、บุญ は「
宗教上の教えに沿った善業
」と、説明されていました。
私が感じたのは、「神様からの思し召しが無いので、まだ日本に行けない。日本に行く運が無い」と言う感じで受け取りました。
ヤン・マイ・ミー・ブンの別の意味
後日、この話を最近良くお寺に行くようになった宗教熱心な義理の母親と、義理の妹に、「なぜ彼は『ヤン・マイ・ミー・ブン(ยังไม่มีบุญ)』と、言ったのかな?」と、聞いてみたら。
「お金がないということだよ」と、言われました。
「ヤン・マイ・ミー・ブン」にはそういう意味もあるのかと、タイ語の奥深さを学習しました。