2020年12月、コロナ禍の中でも、長崎へ旅行へ行く機会がありました。
先人の旅人ブログなどから、通称「軍艦島」、正式名称「端島」へのツアーがあることを知り、狭い島に多数の人が住んでいた炭鉱の島がどんな場所だったのかを見てみたくなりました。
早速、軍艦島へ行くツアーをネットで探した所、すぐにヒットしました。
今回は、株式会社 シーマン商会のツアーを選択し、ホームページから予約しました。コロナ禍でも、日によっては満席になる日もあり、予定日の2週間程前にネットから予約申込を行いました。
予約は、WEBサイトからですが、誓約書の提出、ツアー料金の支払い、は船の中で行いました。
ちなみに、GOTOトラベル キャンペーンでもらえる「地域共通クーポン」は、利用できませんでした。
ツアーの流れ
まずは、指定された桟橋へ行き、乗船手続きを行います。席は自由席で、風があたらない船内席もあります。寒い日は船内のほうがよいと思います。
船内では、見学者用タグが配布されました。
長崎港を出港すると、一路、軍艦島へ向けて進みますが、途中、長崎港内の遺産などを見せるため、速度を落として進むときがあります。ガイドが船内放送で案内するので、わかりやすいです。
軍艦島に到着すると、まずは、軍艦島のまわりを船から見学します。船から見える建物の話をガイドの話を聞きながら島を一周します。
次に、軍艦島が最も「軍艦」らしく見えるポイントへ移動し、撮影タイムになります。
そして、いよいよ上陸という運びになります。上陸地点は島の東側の桟橋になります。接岸し、上陸します。
島内では、見学できるエリアが決められており、柵で囲われており、柵から外に出ることはできません。
見学エリアは大きく、「端島の明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業を見学するエリア」、「炭鉱施設が見えるエリア」、「生活居住区が見えるエリア」の3個所に分かれていました。
端島の明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業を見学するエリア
軍艦島の構造物はほとんどが大正時代以降に建てられたものであるため、明治時代の産業革命遺産ではありません。赤レンガの建物と、その向かいにある、初期の防波堤が、明治時代に建築されたもので、遺産として登録されています。
明治時代に作られた赤レンガの事務所
この赤いレンガ作りの壁は「総合事務所」で、この島の司令塔的存在だったそうです。
この建物は遺産として登録されているため、これ以上劣化が進まないように、裏側には鉄パイプで補強されています。
明治時代に作られた防波堤
明治時代に島を拡張する時に作られた防波堤の残骸です。
鉱夫たちが歩いた痕跡の残る階段
むき出しの階段は、少し黒ずんでいます。炭鉱からエレベーターで戻ってきた真っ黒に汚れた鉱夫たちが歩いた階段で、その汚れが階段に染み付いて、今でも黒くなっています。
この階段を降りると、風呂場へとつながっています。
生活居住区が見えるエリア
島の西側のエリアが生活居住区になっています。ツアーでお訪れるのは、居住区の南側で、ほんの一部のエリアしかみることはできません。
海側に建てられた高層住宅は防潮堤としても活用されていました。台風の時などは、この建物を超える波がぶつかってきたそうです。海側には窓がありますが、通路になっており、住居は内側にあります。
現在は、瓦礫が溜まっていますが、当時、ここが海水プールだったとのことです。
炭鉱施設が見えるエリア
今回のツアーで、最後に訪れたのは、上陸地点に近い場所で、炭鉱施設があったエリアです。
この場所で、ツアーの集合写真を撮りました。後日、ツアー会社のブログから写真をダウンロードできました。
参加してよかったと思った点
軍艦島へ行く途中で、明治日本の産業革命遺産と認定された施設で船からしか見ることができない施設を、船上より見ることができた。
注意すべき点
12月の海は晴れていても寒い。ツアーガイドによれば、すべてがコンクリートで覆われているため、夏はかなり熱く、熱中症になる人もいるので注意が必要とのこと。
ツアー会社によって出発時間が異なるので、都合の良い時間に出発するツアーを申し込んだほうが良いと思う。
今回は10時30分発->12時過ぎ戻り のツアーであったため、午前中のすべてを軍艦島ツアーにつぶしてしまった。
ツアー会社によっては早朝9時出発のツアーもあるので、早朝派の私は早めのツアーにすればよかったと感じた。
明治日本の産業革命遺産が見られる
長崎港から軍艦島(端島)へ行く途中、明治日本の産業革命遺産と認定された施設を船から見ることができます。
小菅修船場跡
小菅修船場跡(こすげしゅうせんばあと)、ニックネームは「ソロバンドック」で日本最古の蒸気機関を動力とする曳揚げ装置を整備した洋式スリップ・ドッグです。
第三船渠
第三船渠(だいさんせんきょ)は三菱造船所時代、1905年に完成した、当時としては東洋最大のドックで現役でも使われています。
ドックは陸側からは一般向け非公開の施設となっているので、船からしか見れないとのことでした。
ジャイアント・カンチレバークレーン
日本に初めて設置された電動クレーンで、現在でも現役で働いているクレーンです。対岸、もしくは船からしか見ることができない施設とのことでした。
ツアー道中、長崎港で見れたもの
今回は、メンテナンスのために長崎港に停泊していたイージス艦を見ることもできました。
三菱重工長崎造船所の国内最大の1,200トン ゴライアスクレーン。ガイドの説明によると、三菱のマークの部分だけで、テニスコートと同じサイズとのこと。とにかく巨大なクレーンです。
長崎市の南部と西部を結ぶ橋で、斜張橋としては、国内で6番目の長さがある、「女神大橋」です。
記念品
お土産として、パンフレット、紙うちわ、石炭、飴ちゃんを頂きました。
最後に、上陸記念証明書をもらいました。
今後、どんどん風化が進んでいくと思われますので、なるべき早い時期に、軍艦島へ行くことをおすすめします。
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