タイ人観光客が沖縄に来ない理由

沖縄県

沖縄に日本的なものが少ない?

日本の官公庁が訪日外国人を調査した結果によると、タイ人観光客が最も少ないのが沖縄という結果がでていました。

観光庁が訪日外国人を調査した結果
観光庁が訪日外国人を調査した結果:集計

そこで、どうして、タイ人が沖縄に来ないかを考えてみました。

他の都道府県にあって、沖縄にない、日本的なものといえば、「雪」、「桜」、「新幹線」がありません。
「忍者」「アニメ」「芸者」などのタイ人が好みそうな、日本的なテーマパーク・観光施設もありません。

各地方の玄関口、福岡、大阪、東京、札幌に就航している、バンコクからの「直行便」も就航していません。

沖縄の魅了の一つである、海のリゾート・レジャー施設をみると、タイには、プーケット、ラヨーン、フアヒン、パタヤなどのリゾート地があり、安くて、近く、それなりの設備も充実しています。。

「タイの方々は日本旅行の際に自国とは違う非日常的な気候や景色を求めている」ということです。
桜が人気なのも自国には無い非日常的な風景を求めている結果だと思いますし、日本在住のタイ人の友人は「日本の四季で一番好きなのは冬です。なぜなら日本の冬のファッションを楽しめるから。タイではこのファッションはできないので。」

やはり、南の人たちは、北を、北の人たちは、南を恋するのかもしれないですね。

どうやって沖縄に来てもらう?

日本への渡航に、まだビザが必要な頃、大卒の義理の妹を沖縄へ招待した時に、沖縄も日本本土の中の一つの場所だと思っていたらしく、飛行機から富士山が見え、新幹線に乗り、腹いっぱいのタラバガニが食べられると期待していたようでした。

まずは、沖縄を認知して貰う必要がありそうです。沖縄と日本本土とを比べ、沖縄の強みを強調する戦略が必要です。沖縄コンベンションビューローのホームページにはタイ語版もあり、沖縄の魅力をアピールしています。

沖縄観光コンベンションビューロー - タイ語のサイト
沖縄コンベンションビューロー

タイにない沖縄のグルメ

グルメに関しては、タイの方は、タイ料理が世界で一番美味しいものであるという自負が強く、海外へ行ってもタイ料理店に行く事が多いようです。

沖縄にも、琉球料理という独特の料理がありますが、タイ料理に比べて「辛い、酸っぱい、甘い」が少ない、薄味の料理に人気がでるとは思えません。

しかし、最近の購買力の向上と、健康志向で「刺し身」の人気はあります。タイにも魚料理はありますが生魚を食する習慣はなく、タイで販売されている刺し身は輸入物がほとんどです。

マグロの解体ショーなどと合わせて、新鮮な刺し身を手軽に食べられるような施設を充実したり、刺し身として魚をさばく体験ができる施設もあれば、来訪者も増えるのではないでしょうか。

タイにない沖縄の魅力のアピール

美ら海水族館のように、タイにはない、大規模な水族館、オキちゃん劇場のイルカショーなどは、サヌック・サバーイ精神(楽で面白いのが好き)のタイ人にとっては受け入れられやすいと思います。

ホエールワッチング・透明度の高い海でのスキューバダイビング等も、タイでは経験できない観光資源です。

また、沖縄だけではありませんが、祭りのラストを飾る「花火」、タイでは、沖縄の祭りレベルの花火を見ることはほとんどありませんので、年何度も開かれる、県内各地のお祭りに合わせたツアーを企画してもよろしいのではないでしょうか?

東南アジアから一番近い、日本最西端の沖縄

タイから直線距離では最も近い沖縄、もし、直行便があれば4時間以内のフライトで到着でき、移動にかかる時間も少なくて楽です。

中国からの観光客が、化粧品、おむつ、電化製品などを大量に購入していますが、国内のどこで購入しても同じものが同程度の値段で購入できるのであれば、ショッピングが目的の旅行者ならば、沖縄を選択するのではないでしょうか。

すでに、直行便が就航しいる香港、台湾の人たちが、47都道府県の中で、一番近い沖縄に来る理由を調査してみてはどうだろうか、と思いました。

他県への移動に、補助金

東京に来た観光客は、新幹線に乗って、富士山を見に行ったり、また、大阪に来たら、隣の京都観光もする来日者は多いと思います。

沖縄は本土から孤立した島でありますが、沖縄に来て、その後大阪、東京を周遊で観光してもらう、もしくは、最後に沖縄に来てもらうと、沖縄を訪問しやすいと思います。

しかし、沖縄から東京まで移動するには、飛行機しかなく、費用がかかります。
最近ではLCCの普及により、大阪・東京へも1万円以下で移動できます。

その費用を県が補助してはどうでしょうか? たとえば、沖縄でしか利用できない、5000円程度の商品券を補助金として、タイからの旅行者に提供すれば、県内企業も潤うし、タイ人旅行者も他府県への移動も視野に入れた旅行プランを作りやすいのではと思います。

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