ミンブリ市場(ตลาดมีนบุรี)
バンコクの中心部からバスで1時間ほど離れたところに、ミンブリと呼ばれる地域があります。この地域は、イスラム教を信仰するモスリムの人が多く暮らしていることで有名です。
私の親戚も、このミンブリ地区に暮らして、バンコクを訪れた際には、居候させてもらうことがあります。毎日の食材を調達するために、車で10分程のミンブリの市場に足を運びます。
住んでいる住宅街の正面でも、小さな市場はありますが、新鮮な材料、特に魚介類を調達する時には、この地域一番の賑わいを見せるミンブリ市場へ行きます。
ミンブリ市場の内部
ミンブリの市場の建物の中は、おおまかに、野菜コーナー、果物コーナー、鮮魚コーナーのように販売している商品ごとにブロックが分かれています。
八百屋
八百屋では、唐辛子や、マナーオ(ライム)などが切れの良い単価(10Bとか20B)で、ビニール袋に入れられて準備されていたり、カゴに分けられたり、輪ゴムでまとめられたりして、販売しています。
日本の八百屋と違うのは、八百屋では野菜・ハーブなどが売られ、果物は果物屋が販売しています。
果物屋
果物屋では、南国特有の果樹が、山のような形にキレイに並べられて、量り売りされていました。
「この果物、○Kgください!」と、言うと、店員さんが選んで袋詰してくれます。
魚屋
魚屋には3種類の店がありました。淡水魚専門店、海水魚専門店、竹籠入りの魚(アジみたいなサバ)の専門店です。
淡水魚は、ナマズが生きた状態で容器の中に入れられて、量り売りされていました。ウロコや内蔵処理した後、ぶった切っただけ、というような状態の魚肉も販売していました。
海水魚専門店は、テーブルの上一面に引き詰められた氷の上に、海から捕れた魚を並べて販売していました。エビ・イカもサイズに分けられて販売していました。
サイズが大きいほど、Kgあたりの単価が高くなっていました。
竹籠入りの魚(アジみたいなサバ)の専門店では、円形の竹籠の上に通常2匹のサバをのせて、サバだけを販売していました。お客さんに販売するときには、竹籠から出して、魚を新聞紙にくくって渡していました。さすがにタイの国民食のサバだけあって、サバだけでも商売に成るのかと思いました。
肉屋
肉屋では、テーブルの上に肉の塊が部位ごとに広げられて販売されていました。女性のイスラム教徒が身にまとうチャードル姿で、肉屋を切り盛りしている女性は、牛肉屋でした。
鶏肉やでは、日本の鶏肉店ではまず見ないである、手足も販売されていました。
米屋
ミンブリ市場の米屋では、ドラム缶のような円柱状の入れ物に、銘柄ごとに販売されていました。
卵屋
卵の専門店では、卵の大きさ、色等の違いごとにかごが別れており、通常、10個で幾らという方法で売られています。日本のスーパーでよくみる、10個の卵が入るプラスチックケースは見たことはなく、そのまま、ビニール袋に入れて販売されていました。
食事処
市場の片隅では、持ち帰りもできる、ローストチキンや麺類、お菓子類等を作りながら販売している店も多数ありました。イスラム教徒が多い土地柄か、イスラムの教えに則って食べられる食事を提供する店には、ハラールの印が掲示されていました。
ミンブリ市場の問題
どこの市場でもそうなんだろうとお思いますが、市場を作った頃は、車の量が少なかったので駐車スペース等は考慮していなかったと思いますが、近年のモータリゼーションの影響で、自家用車を持つ人が増え、市場の駐車スペースは足りなくなくなっています。駐車場の空きスペースを見つけている間に、一通りの買い物ができてしまうこともあります。
そういうのが嫌な人たちは、近くにある、車で来ることを前提に建てられた、巨大ショッピングモールの中にあるスーパーで買い物するんだろうなと思いました。
しかし、ミンブリ市場のような人と人とがふれあう、市場には、売り手と、買い手との「馴染み」の関係があるので、これからもすたれること無く存続していくんだろうなぁ~と、思います。
このような市場、観光ガイドブックにはあまり載っていないと思いますが、日本には無いものが多く、楽しめます。
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