お寺の役割
タイ東北地方の村々には、どこの村にも1つのお寺があり、お寺を中心に村が発展していった歴史があります。
冠婚葬祭を始めとする仏教の行事を取り仕切るのはお寺のお坊さん達です。政治的な役割は村の村長さんが行いますが、会議の場所や、選挙をする場所はお寺が多いようです。
タンブンという行動
タイの仏教では、人々は現世で徳を積むと、来世は、より良い世界に生まれ変わると考えています。徳を積むために、タンブン(功徳を積む)を行います。タンブンの一つに、お坊さんへの寄進があります。
お寺では特別な用事でお坊さんがいない時以外の日は、毎朝タンブンの集まりがあります。
忙しくてお寺までタンブンに行けない村人は、お坊さんが村の中を托鉢で巡回する時にタンブンをします。
熱心な信者村人は毎朝欠かさずお寺へ朝のタンブンをしにゆきます。
特に、仏日(ワンプラ)には、タンブンすると功徳が多く積まれると考えられており、いつもより多くの村人がお寺でタンブンします。
毎朝の寺での行事
お寺でのタンブンの集まり、午前6時すぎに、お寺のドラの合図で、今朝の集まりがあるかどうかを村人に知らせます。
そして、7時半頃に村人がお寺に集合します。
お寺に持っていくものは、寄進用の ご飯(もち米)、お水、おかず、また、お坊さんのお説法を聞く時に、ボトルに入った水をうける器(ふつうはコップ)です。
お寺に着くとまずは、入り口で足を水で洗い、本堂へ向かいます。
自分が座る場所を決めたら、そこに荷物をおいて、おかずは、おかずを配膳している村人に渡します。
お水と、お米を持って、まずは、仏様にご挨拶をします。3回拝礼します。
次に、水(飲水)を、お坊さんが使う水差しの中に、少しずつ寄進します。このボトルの水は、後で、お坊さんの説法を聞く時にも使いますので、持ってきたコップに入るほどの水を残しておきます。
持ってきたもち米の櫃を高く上げてお祈りをし、お坊さん用お櫃の中に、ご飯を寄進します。
飲水の水差しや、お櫃の数はお坊さんお数用意されています。
そして、他の村人の到着、準備を待ちます。
もう、これ以上は来ないだろうという時を見計らって、朝のお祈りが始まります。 たまに、このお祈りがはじまろうとする時に駆けつけてくる村人がいますが、皆、マイペンライの精神で暖かく迎えています。わたしは、「また遅刻してきやがって」と、心のなかで思っているので、タイ人にはなれません。
村人の中の長老のおじいさんが、「これから始めます!」というような掛け声で、みな一斉に念仏を唱えながら祈祷が始まります。
村人たちの祈祷が終わると今度は、お坊さんが経文を唱えます。
ひと通り終わると、村のちょっとした出来事などや、行事の予定などの雑談的な話をし、最後に、お坊さんが経文を唱えますが、この経文の最中に、ペットボトルの中にある水をコップに少しずつ注ぎ、教えを頂きます。
お坊さんの教えが終わると、寄進された、ごはんやおかずがお坊さんの前に運ばれます。
お坊さん、が再度経文を唱えて、終わります。
帰り際に、先ほど経文を聞きながらコップに注いだ水を、植物の根に祈りながら水をかけて一連のお勤めは終了です。
お説教が長い日もありますが、約1時間ぐらいで、終わります。
家内の実家にいるときは、毎朝よくお寺に行きます。お寺に行って、タンブンするとなんか、心がスカッとするような、晴れ渡るような気分になれます。
写真をとってもいいか?と、一番偉いお坊さんに許可を願った所、お寺に来ている村人を集めて、集合写真を撮るように手配していただきました。そして、ワンプラ(仏日)だったら、もっと多くの村人が来るので、ワンプラに写真を撮りきたらいいよ。と、アドバイスを頂きましたが、滅相もありません。十分な写真を取らせていただきました。
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