タンブン:功徳を積む行為

タイ
農村での朝の托鉢の様子

タンブン=功徳を積む行為

熱心な仏教等が多いタイの仏教は、日本の仏教である大乗仏教とは異なる、上座部仏教である。同じような顔形をした仏様を拝み、念仏を唱えるような行為はよく似てはいるものの、

自己の修行により自己一人のみが救われる

という考え方が根底にあり、生きている間に、功徳を積む行為をすればするほど、輪廻により、次に生まれ変わる時に、金持ちの家に生まれるか、貧しい家に生まれるかが決まると考えられている。

家内の実家があるタイ東北部イサーン地方の農村では、毎朝お寺に行くか、忙しい時には、朝の托鉢で村の中を歩いているお坊さんに、タンブンするのが日常的に見られます。

朝の托鉢 お坊さんが念仏を唱えています。

朝の托鉢
お坊さんが念仏を唱えています。

農村での朝の托鉢の様子

農村での朝の托鉢の様子

日本のTV番組でも報じられていました

昨日、日本のテレビ番組を見ていた所、「10万円をあげたら何をする?」と、いう番組のなかで、タイの人に10万円あげたら何をするかという企画の番組でした。
タイの物価と日本の物価を考慮して、日本の物価の約1/3にあたる、1万バーツをあげたら? という番組でした。
この番組によると、タイ北部、チェンマイ県・チェンライ県に住んでいるタイ人 100人に アンケートを取った所、100名中22名が、お寺や慈善団体に寄付をすると答えたそうです。

日本だと、考えられないですよね。

タンブンはいくら入れればいいの?

私が、タイの会社で働いていた頃、ときどき、社員から、タンブンしてくれないか?と、タンブン用の封筒を渡されたことがあります。
彼らの田舎や、故郷の親戚などから頼まれたらしいのですが、そこで、お寺を増築したり、修理したりするのに、お金が必要で、タンブンをお願いされたのです。

周りのタイ人に、いくらぐらい入れればいいの? と聞いたら、「貴方次第です」と、言われて困りました。家内に言わすと、10バーツでも十分と言っていたのですが、お賽銭を上げる感覚で、50バーツ、100バーツを入れて渡しました。

タイ人にタンブンを依頼してみた

あるとき、私の家内の実家がある村から、村のお寺を増築するので、タンブンをしてくとの依頼がありました。

自分たちも、万単位の金額をタンブンしたのですが、周りの人たちからも、タンブンしてもらうようにと、タンブン用の封筒を数多く手渡されました。

昼休みに、社内にいたタイ人スタッフに、理由を話して、タンブン用の封筒を渡して、タンブンをお願いした所、みなさんに、こころよくタンブンしていただきました。

驚いたのは、社内で、給料が低い方から数えて数番目だと思われる、お手伝いさん(メーバーン:掃除をしたり、社員にコーヒーを入れたりするのを仕事としている)の、おばちゃんが、その当時に最高額紙幣である 500バーツ札を入れてタンブンしたことでした。
その当時 500バーツといえば、おそらく、彼女の2~3日分の給料に値する額です。

私は、このおばちゃんの上司ではないので、給料を上げて上げるなどの権限は全くありません。上司への賄賂?には通用できないのは、おばちゃんも知っているはずです。

普通は10~20バーツくらいだと思うのですが、いったいどうして? 日本人からのタンブンの依頼だったので、タンブンの効力が強いとでも思ったのでしょうか? それとも、見栄張りだったのでしょうか? この金銭感覚は、いまだに理解できませんでした。

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