宿泊先から乗合タクシースタンドまで
ドゥシャンベで泊まったのは、「地球の歩き方」にも載っている Green House Hostel。
ここ、ほんとに居心地よくて、スタッフさんも親切。ホジェンドまでの行き方も丁寧に教えてくれました。
近くのバス停から「7番のバス」に乗れば、30分ほどで乗合タクシー乗り場に着くとのこと。
ただし注意点がひとつ。同じ「7番」でも“トロリーバスの7番”に乗ると全然違う場所へ…!
実は前日に下見で乗ったとき、見事にそのトロリーバスに乗ってしまい、見当違いの方向へ向かってしまいました。旅のあるあるですね。
スタッフいわく、乗合タクシーの相場は 150TJS(約2,500円) ほど。

タクシースタンドでの“交渉タイム”
バスを降りて乗り場の方へ歩くと、すぐに「ホジェンド!ホジェンド!」のコール。
何人ものドライバーが声をかけてくるので、そのうちの1人に料金を聞くと「200TJS」。
ここはジェスチャーで「150なら乗るよ?」と伝えると、あっさり150に。タジキスタンの交渉は意外と気楽です。
ところが、8:45の時点で車内の乗客は私だけ。
せっかくなので景色を楽しめる助手席をキープして待つことに。
9:27に2人目、9:35に3人目が乗車。
さらに家族連れが乗ろうとしてきたとき、運転手が私に「後ろへ行け」と手で指示。
私は「イヤです…」と拒否したのですが、しつこく後ろを促してくるので気分が悪くなり、このタクシーはやめることにしました。
“コンファタボー”なタクシーに乗り換え
すぐ近くに別のタクシーを見つけ、値段を聞くと 250TJS(約4,300円)。
最初の車より100TJSも高いけど、ドライバーが胸を張って「コンファタボー!(快適)」と言うので車内を覗くと確かに広々。助手席もOK。
迷わずこちらに変更しました。
(最初の車は3列シートで8〜9人がぎゅうぎゅう乗るタイプだったので、この差は大きい)
乗客もすぐに集まり、10:10に出発。
メンバーは運転手、私、女性2人、男性1人の計5人。

岩山のタジキスタンをひた走る
走り出してすぐ感じたのですが、タジキスタンの山道は“クネクネ+岩山”の世界。
雨が少ないので木がまったく生えておらず、まるで月面のような景色が続きます。
ただ、川沿いだけは雪解け水が流れていて、植物が青々している。
そのギャップがまた面白いんです。
道中ではヤギを放牧する人にも何度か遭遇。
日本ではなかなか見られない光景に「旅してるなぁ」としみじみ。






タジキスタンのトンネル事情がすごい
ちょっと驚いたのがトンネル。
短いトンネルは電灯なし、反射板だけの真っ暗バージョン。
一方、山越えの長いトンネルは中国の援助で作られたらしく、中はしっかりライト完備。
通り抜けるのに5分以上かかるほど長くて、なかなかの迫力。
“ヘアピンカーブ文化”に心臓が跳ねる
そして一番ビビったのが、ヘアピンカーブ。
タジキスタンは右側通行ですが、なんと大型トレーラー(20フィートコンテナ)は曲がれないので堂々と反対車線に出るんです。
そうすると、こちら側の車が左車線に入ってすれ違うという、まさかの“逆走交互”スタイル。
知らない私は助手席で「オイオイオイオイ!」と連発。
運転手は笑いながら「ダジョブ、ダジョブ」と手で合図。
いや、心臓に悪いって。
しかも今日の運転手、けっこうな飛ばし屋。スリル満点のドライブになりました。
休憩はたった1回。豆を買うだけ
途中、一度だけ道路脇の豆屋さんで停車。
運転手が豆を買ったあとは、再びノンストップ。
結局ホジェンドまでは休憩なしでした。

14時、ホジェンドに到着
出発から約4時間。無事ホジェンドに到着!
着いた場所は、市内を走るマルシュルートカのターミナルでした。
翌日はタシケントへ行く予定だったので、国境行きの乗合タクシーがあるか聞くと、「これだよ!」と指さされた車が。
料金を聞くと 500TJS(約8,500円)。
「絶対ふっかけてるだろ…」と思ったら、案の定。
宿の主人に相場を聞くと 50TJS とのこと。
はい、10倍…。旅人はターゲットにされやすいですね。気をつけよう。
おわりに
ドゥシャンベ〜ホジェンドの移動は、ちょっとした冒険でした。
値段交渉、車の乗り換え、クネクネ山道、ヤギ、真っ暗トンネル、逆走トレーラー…。
一つ一つが旅のエピソードになって、思い返すとなんだか楽しい。
次はどこの道でビビるんだろう。
そんなことを考えながら、タジキスタンの旅はまだまだ続きます。

コメント