チェンナイ近郊にあるマハーバーリプラムの世界遺産の一つである、「アルジュナの苦行 Arjuna’s Penance」に2024年1月末に訪れました。
この壮大な浅浮き彫りは「アルジュナの苦行」と呼ばれ、偉大な叙事詩マハーバールタの「キラタルジュナ」の物語を示唆的に描いています。森の生命のパノラマビューが、ここ2つの大きな岩に適切に彫刻されています。アルジュナがシヴァ神から武器パスパタを入手するという偉大な出来事がここで描かれています。この出来事は、あたかも 3 つの世界によって目撃されたかのように描かれます。このシーンの同じ側の下には、ヴィシュヌ神に捧げられた小さな寺院が示されています。一部の学者は、このパネルをバギラタがガンジス川を地球にもたらした物語であると特定しました。
インド考古学調査による「アルジュナの苦行」の説明
大きな岩(幅約29m、高さ約13m)に彫られた「アルジュナの苦行」は圧巻です。昔の人が、機会もない時代に、よくもここまでこの岩を削って彫ったのか驚きます。
この「アルジュナの苦行」とは、ヒンズー教にほとんど縁の無い我々には理解し難いのですが、ガイドブックによると、インドの神話などを題材としているようです。旅をする前に、叙事詩「マハーバータラ」を読んでおけば、また違った感覚でこの作品を楽しむことができたと思います。
ここでは、叙事詩「マハーバータラ」に出てくるものの一部、インド最高の聖典「リグ・ヴィーダ」にあるシヴァ神のいち場面「ガンガーの降下」を表現しているとのことです。
もし、この遺跡を訪れる予定のある人は、事前に一度目を通しておくことをおすすめします。きっと、新しい発見があると思いますので..
未完成の寺院
この「アルジュナの苦行」に隣接する南側には、石窟寺院があります。
クリシュナ・マンダパの北にある未完成の岩窟寺院
この洞窟寺院は、パラヴァ族のすべての洞窟寺院の中で最大のものであったと考えられます。特徴的な構造より、パラメスヴァラヴァルマン 1 世 (西暦 672~700 年) の時代に、マーマッラ様式の石窟寺院の頃に設置されたようです。
この石窟寺院は、正面殿の奥に岩を削って造られた祠堂があり、未完成の周回通路をともなって、設けられているというユニークな設計になっています。
この建物を正面から見ると、ハラ要素で構成されています。柱は、チャルキアンの例のように、上にファラカ、下にカポタがあるヴィアラという点で独特です。
地元では、この洞窟寺院はパンチャ パーンダヴァ マンダパとして知られています。
案内板の翻訳
石窟の中には自由に入れますので、内部を観察することもできます。彫った後が残っており、昔の人の苦労がよく分かると思います。入場は無料ですので、ぜひ見学してみてはいかがでしょうか?
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